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JA7DPH(アマチュア無線局)は昭和40年8月八戸市にて開局しました。

Aoba-ku Sendai-city 989-3204 JAPAN
Loc:QM08 ITU:45 CQ:25 JCC:0601

FT-8 スプリアス対策

現象-1⇒FT-8送信波形にスプリアス?
(画像にマウスを置くと画像が切替ります。)


 ●● スプリアスの実態 ●●
 そもそも、電波スプリアスと言われているものの多くは、送信機のALCが効かず過変調気味な時に現れる、いわゆるひずみ高調波などを指して言うのですが、ことFT8の信号波に限っては少し様子が違います。
 それは電波の高調波などとは違う類い、FT8のPCソフトから⇒無線機の音声入力に接続される、オーディオ信号そのものに音声帯域内のスプリアスが重畳してしまうという現象です、、。
 まぁ〜、これも不要な電波信号となって空中に放出された瞬間から、電波法上のスプリアス(不要輻射)規制の対象となりそうですね、、。
 ただしこの事は、無線機の性能評価、新スプリアス基準上の審査不合格となる要因では無く、何らの影響も与えないものです。あくまでも、PCから出力されるオーディオ信号の品質の問題です。
 しかし、FT8のオーディオ信号に⇒数十Hz〜数KHzの不要信号が発生重畳し、送信機のマイク入力と同じ経路でSSB信号に変調され電波として送信される訳ですから、なんとも悩ましい現象ですね。
 さらに、無線機の調整や一般的な高周波のスプリアス対策では防ぎ様がないので、なおさら手ごわいお化け(スプリアス)となります。 (^_^;)
 恐れることは⇒子連れ(スプリアス)の状態に気付かずに送信してしまう事です。特に、珍局・DX狙い時などは、ついつい熱が入り〜送信機出力・目一杯の出力を出したくなりますので十分な注意が必要です。出来得るならば近隣の局から時々モニタして貰うことも肝要かと思います。
 FT8信号に子供(スプリアス)を伴っている状況が良く見えるのは⇒U・VHF帯などの空いているバンド、時間帯に極少数の局がオンエアしている時、スプリアスであることが明確に視認できます。ソフトに付属しているウォーターフォールの威力ですね、、。

 ●● 無線機を切り離して⇒PC単独での検証 ●●
 FT8の代表的な通信ソフト、WSJTXとJTDXについて、2台のパソコンを使って送受信信号についてスプリアスの検証を試みました。結論は以下のとおりでした。
※PC-1(デスクトップ)から送信⇒PC-2(ノート)で受信、またその逆パターンについても実験してみました。
【検証結果】
@代表的な2種のソフトとも⇒送信レベルをあるレベル以上に上げると、オーディオ帯域内に子供(スプリアス)が発生します。
 さらにレベルを上げると⇒長男〜次男・三男の大家族となって発生する事が分かりました。悲しいかな、あたかもカルガモ一家の状態となります、、。 (^_^;)
AFT8ソフトの出力信号を抑え気味にすると消えますが、PC本体のポリュウムを上げると似たような現象が再現します。
 少し信号のスペクトルに違いがある様には感じられますが、いずれの信号もひずみ波として視認できます。
(FT8ソフトに付属するウォーターフォールが有ったから分かったようなもので、無かったら気付かなかったでしょうね、、。)
B今後引き続きSHVほかこれ以外のFT8ソフトについても、同様の検証をしてみたいと思っています。もしかして、FT8に限らずデジタル画像通信ソフトほか、オーディオ信号にも同様の現象が発生しているのかも知れません、、。
以下に解析写真を添付しますのでご覧ください。
(画像をクリックすると拡大します。)
スプリアス解析-1
スプリアス解析-2
スプリアス解析-3

現象-1の対策⇒オーディオ出力の設定
(画像にマウスを置くと画像が切替ります。)


 ●● FT8信号のレベルの調整が重要! ●●
 まずは、自局の状況を正確に把握する事が大切です。もし別パソコンが手元にある場合は、WSJTXやJTDXなどFT8ソフトをインストールして、実際に運用に使用しているPC出力をモニタしてみる事をお勧めします。
 この時は普段から使い慣れているソフトの方が微調整などもスムーズに行えると思います。
 すでにその事に気付いておられる方、信号波形のモニタなどの対策を取られている方には、「釈迦に説法」となりますが参考として頂ければ幸いです。
【対策 PART-1 ⇒オーディオレベルの調整にあり!】
 オーディオモジュールとかサウンドカードとか、難しい話は脇に置いといて、VOL(音量) 調整について次の点に注意すると良いと思います。
@まず初めにPCのサウンド設定画面を開き、SPのマスター音量を⇒30〜50%程度に設定します。
 PCは⇒メーカ機種やデスクトップorノートのタイプ種別で、若干の特性差異がありますが、100%での設定は避けた方が良いと思います。
 せいぜい⇒80%位が上限値でしょうかね、、。ちなみに私の場合は⇒30%に設定しました。
A上記設定の後(私の場合は30%)、FT8ソフトの出力信号をさらに微調整します。この際のコツは⇒別置PCのウォーターフォール画面でモニタしながら、スプリアスが出ないことを確認しながら、VOLレベルを微調整します。
 また、FTDXの場合は出力レベルがdb表示されますので、その値を控えメモとして記録しておくと良いと思います。
 出来れば、チューン信号とPSK信号の両方を控えメモとして記録しておくと後の送信機レベルのALC調整などに役立ちます。
 この時注意しなければならないのは、FTDXに表示されるdb値は絶対レベルで無い事。あくまでも、自局PCのレベル(相対)の参考値としての記録であることを知っておいてほしいです。
 レベルの値は、無線機〜PC環境の諸条件により変化しますので、他局に適用できる値では無い事を承知おき願います。
 レベル設定のコツとして、やや控えめ⇒90%程度に抑えて微調整し設定すると良いと思います。
B最後に、いよいよ無線機にPCを接続しチューニングを取ります。出来得るならば、もう一台の別置PCを使って、送信機に入力されるオーディオ信号をウォーターフォール画面でモニタしながら、スプリアスの無い事を確認すると良いと思います。が、私も実際にやってみましたが、正直言って面倒くさいですね、、。とどのつまりは、アマ無線家の「勘設定!」で良いのではないでしょうか、、。(^_^)v
【対策 PART-2 ⇒信号周波数の選定が重要です!】

 ●● FT8周波数を高めに設定すればスプリアスが低減? ●●
 スプリアス解析-1〜3(写真)から分るとおり、オーディオ周波数が低いほど強いスプリアスが発生します。これはソフトの特性かも知れません。仮に主信号を500Hzに設定すると何個もの強いスプリアスが発生します。
 主信号を高めの2,500Hzに設定するとスプリアスの個数、レベルとも減少します。
※詳細は下記のスプリアス解析データをご覧ください。
 ●スプリアス解析-1解析-2 (主信号が500Hzの場合)
 ●スプリアス解析-3 (主信号が1,000〜3,000Hzの場合)

 ●● 周波数選定上の注意点! ●●
 ここで注意しなければならないのは、自局/無線機のSSB送信/音声帯域幅の仕様を把握しておくことです。
 一般的な無線機の帯域幅は⇒200〜2,900Hz程度と思いますが、あまり高い周波数に設定すると、送信出力が減少しますので要注意です。
 このことは、低い周波数についても同様の事が言えます。ただし、スプリアスの出方を考慮すると、出来れば数百Hz帯は避けた方が無難かもしれません。
【 追 記 】
 スプリアス検証の過程で、出来るだけ実運用の状態に近い環境で試験できないものかと思い巡らして、下記のような検証を試みましたが見事に失敗しました、、。(^_^;)
 それは、実運用中の送信機からのFT8電波を⇒別置の受信機を使って信号をモニタしようとする試みです。
 至って単純なシステム構成です。送信系は通常のままで、受信機とPCを新たに準備すると言う原始的な方法です。ところが、そんなに甘いものでは有りませんでした、、。。
◎50MHz送信機/JST-245にダミーロード(50W)を接続し、50MHz受信機/FT-901+FTV-901の組合せで実験。
◎送信機からは50MHz/50Wで送信⇒受信機のANT端子にダミーロード(10W)を接続した状態で受信。(受信ANTを終端)
◎しかし、Max50W送信では受信機やPC配線へのキャリアの回り込みが発生し、送信出力を極端に下げないと駄目でした。(5W位かな?)
◎送信機の出力を下げた状態と、受信機の感度を下げた状態での検証は、実機の運用状態と大きく相違するため、参考とはなるが現実的ではない?
◎試しに、実ANTを送信機に接続し実運用(50MHz/150W)に近い状態で送信⇒別置の受信機にて受信を試みましたが、ダミーロード実験以上に配線系からの回り込みが多くて、とてもFT8スペアナで測定できる状態では有りませんでした。
 所詮、送信機と受信機が机上で隣り合せた状態で、150W送信の電波を受信解析すること自体に無理が有るのですね。かくして、無謀な発想による計画は見事に失敗に終わりました。(^_^;)

 ●● ZOOM を使って スプリアス/リモート測定? ●●
 皆さん中には、ZOOMソフトを活用して無線仲間とのミィーティングを開催にしている方もおられると思います。
 ZOOMに限らずスカイプほか他のソフトにも、画面共有の機能が付いていますので、この機能をを使えば簡単に相手のFT8画面を見ることが出来ます。自局のFT8信号波形が相手局にどんな波形で届いているのかを確認するのにはもってこいのシステムだと思います。
 試しに、自分の常用PCに映し出されているFT8画面を、別置のノートPCでZOOMの機能を使って共有させてみましたが、大変鮮明にしかもリアルタイムにてモニタすることが出来ました。

現象-2⇒線状のノイズは何だろうか?
(画像にマウスを置くと画像が切替り、さらにクリックで波形が拡大します。


 ●● 何やら怪しいノイズが回り込み ●●
 ネットで検索したところ、他局の方にも同様の現象が発生しているとのブログがヒットしました。
 その方のブログによると、私の現象と全く同じ状況で、60Hz〜整数倍の規則性のある信号が、FT8の送信信号に混入するというトラブルでした。商用50Hzエリアにお住まいの方でしたが、商用電源の周波数との関連性も疑っておりました??。
 西地域にお住まいの方でしたら、商用60Hzなのでその推理は有るかも知れませんが、東地域は50Hzなので当たらないと思います。
 ですが、その方のブログに記載されている内容が大きなヒントとなり、原因調査の考になりましたので(ひそかに)感謝しております。m(_ _)m
 発生原因の推理にあたり、@私の住む東北は50Hz配電のエリア、A発生しているノイズは60Hz、⇒なので商用周波数は要因にはなら無さそう、、。
 しかし、発生している現象から見ると私の場合もその方とまったく同じ現象で⇒60Hzドンピシャり〜60Hzの整数倍の倍々を繰り返すパルス性ノイズでした。 (^_^;)

【推定される原因】
@PCから無線機を完全に切り離し!
 問題PC(デスクトップ)の切り分け試験を実施する事としました。試験に使用する測定器はFT8ソフトそのもの、FTDXのソフトに組込まれているスペアナとウォーターフォールを活用して行いました。
 その結果、デスクトップPCのデスプレイ配線から回り込んでいることが分かりました。具体的にはディスプレィに組込まれたスピーカ配線からの回り込みでした。
 ディスプレィ〜PC本体のオーディオ端子に接続されているコードを抜くと完全にノイズが解消し、万歳三唱でした、、。\(^o^)/
 別置のディスプレィにはアンプ内蔵のスピーカが組込まれていて、画面下のボタン操作で音量調節が出来るというとても便利な構造です。一昔前のデスクトップパソコンは、このパターンが標準スタイルでしたね、、。
 最近のデスクトップPCは、デスプレイにPC本体が組込まれた一体型モデルが多いので、余計な配線も無く(全て内部基盤の配線)、ハイレゾ音質が売りなのでノイズ対策も十分かな? 当たり前にノイズの回り込みも無く、ひずみによるトラブルなども発生しないのかも知れません。
A根本原因はこれ?
 スピーカの切り離しでノイズは消えましたが、では根本原因は何なのかを推測してみました。
 必須仕様ですが、PCのデスプレイには画面のリフレッシュ機能があり、画面のちらつきなどの改善や高画質に対応しています。一般的な設定はデフォルト60Hzになっているようです。
 私のPC(画面サイズ 1,280×1,024)もレートが60Hzに設定されていました。その周波数がノイズとしてスピーカーアンプに回り込み、ライン入力(マイク)回路に逆流していたのではないかとの結論(推測)に至りました。
 あくまでも推測の域です。駄目押しで、レート周波数を変えて確認してみても良かったのですが、そこまではしませんでした。
B原因はほぼ特定!
 が、★実際の通信への影響がどの程度の妨害となるの?★ウオーターフォールに見えているだけ?★スペアナの信号は極々小さいし?
 そんなこんなで、大いに勉強にはなりましたが、★このノイズがFT8信号の変復調にどれだけ影響が有るのか? ★ノイズレベル(電力)とか、60〜240Hz程度の帯域を考えた場合、 ★どれだけエラー率を高めることとなるのか?、、。
 などなど、疑問山積で今いち腑に落ち無い点も多いのですが、夜更かしすると寝不足に陥りそうなので、あまり深追いしない事としました。(前期高齢者は健康第一!)
Cついでに、商用50Hzノイズについて確認!
 結果的には、FT8オーディオ入力への直接的な混入は有りませんでした。
 が、試しに、ヘッドフォンの出力端子(FT8オーディオ入力)のジャックを、半差し状態にすると50Hzノイズが発生し、ウオーターフォールに映し出す事が出来ました。
 ノイズを拾っている個所は定かではありませんが、机下のテーブルタップのタコ足配線から回り込んでいることは間違いありません、、。(^_^;)
 また、ウォーターフォールに現れた50Hzノイズは、先に調査の60Hz(デスプレイリフレッシュ周波数)と同様に、100Hz程度以下が濃い目(強く)の状態でした。
 もちろん絶対レベルは極々小さい値、通信には何らの影響も無いとは思いますが、目に見えるとやはり気になるものです、、。 (^_^;)

(画像をクリックすると拡大します。)

現象-2の対策⇒耳に聞こえないオーディオノイズ
(画像にマウスを置くと画像が切替ります。)


 ●● AMP内蔵SPは要注意! ●●
@どなたかのブログに、FT8オーディオノイズの低減対策として、パソコン端子への直繋ぎをやめて、USBオーディオアダプタを使用したら、ノイズが低減したとの報告がありました。私も早速試してみましたが、まったくそのとおりでした。
 理由は分かりませんが、ノイズ対策を検討されている方はぜひお試しください。家電量販店で1K円程で購入できます。
A私の場合は、ディスプレィのリフレッシュレート周波数60Hzが、組み込みのオーディオアンプを経由してパソコン本体に回り込み、FT8信号にノイズ障害を与えた事でした。
 対策は、ディスプレィに内蔵されたアンプ付きスピーカの使用をやめ、外付けのスピーカを接続する事としました。スピーカはアンプ無し、何にも付属しないシンプル構造です。ヘッドフォン(イャ―フォン)でも良いと思います。
B試しに、アンプ付き外部スピーカを接続してみました。
 PCのオーディオ端子に直繋ぎをすると、わずかながら回り込みノイズが発生しましたが、実用上はあまり気にするほどでは無いと思います。
 また、USBオーディオアダプタ経由で確認したところ、ウォーターフォールに全く写らないレベルまで減衰しました。
 試験で感じたことは、外付けスピーカの場合はアンプの特性やリード線が結構長いこと、電源供給が商用コンセントだったりUSBだったりします。様々な形状と特質が有りますので、事前に商用から混入するノイズ(東北エリアは50Hz)の有無やアンプ本体からのノイズについてチェックされた方が良いと思います。

(画像をクリックすると拡大します。)

Simple is the Best ?
  現在、U・VHFのFT8の送受切替に活用しています。
(画像にマウスを置くと画像が切替り、さらにクリックで別写真にリンクします。)


 ●● デジタル通信用インターフェイスの製作 ●●
 インターフェイスと言っても大したものでは有りません。PCからのオーディオ入出力の切り替えをワンボックスに纏めただけのものです。もともとSSTV用に作ったものをTS-780用に作り直しました。
 FT8の運用にはMICは使いませんが、普段の運用時にもMICの抜差しをしなくともよいように細工を施してあります。例えばスタンバイSWをONした時はMIC入力からの入力がFT8の信号と混信しないように切替し、逆の場合も同様の仕組みとなっています。
 送信レベルはPC出力と送信機のMIC入力のVOLで調整できるので問題ないですが、モニターSPとVOLが有った方が便利です。
 PCのモニタ―SPのVOLを使っても用事は足りますが、使い勝手と利便性を考えて、ジャンク屋さんで見つけた数百円のオモチャからSPを外して取付けてみました。

 ●● SSTV・FT8の運用が可能 ●●
 もともとSSTV用にMICコネクターからの信号入力用として作って使っていましたが、TS-780のMIC用8ピンコネクターに会うように接続替えをしました。したがって他社の無線機とは微妙にビンの配列が違うので使用出来ません。
 昔盛んだったSSTVは、今も根強い愛好家がいて、毎年8月にはコンテストも開催されているようなので、このインターフェイスを活用して参加してみようかと思っている。
 SSTVと音声MICをスムーズに切替えるためには、こんな切替器が必要なのです。しかも古い無線機の背面には、外部インターフェイス用のアセンブラ端子や今はやりのUSB端子などは有ろう筈も無いので、アナログ時代の無線機には無くてはならない必須アイテムです。v(^_^)v

(画像をクリックすると拡大します。)
JST-245H
FT-901+FTV-901
TS-780

【ついでにこんなこともやってみましたが効果は如何に? (^_^;) 】


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